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カリクギ,カクシ釘の株式会社大築
2022-03-25

バイオトイレ解説!オガクズの塊は何故できた?

先日ブログでオガクズ交換の体験記事をお届けしました。
その際に排気管から出てきた「オガクズの塊」を紹介致しました。
今回はそのオガクズの塊の解説、その後の岡山工場の後日談から日常管理のポイントをお届けします。

この記事に登場した塊です。

オガクズが塊になる原因とは?

バイオトイレの中でオガクズがどう変化していくのかをおさらいしましょう。
オガクズにし尿が投入され、オガクズの中で分散、ヒーターとスクリューの攪拌により乾燥という工程が毎日繰り返されています。
「加水→乾燥→加水→乾燥」という流れが起こり続けているのです。
その中で残った有機物が微生物分解を経て肥料成分となる窒素、リンなどがオガクズに付着、色が変わっていきます。

バイオトイレのオガクズの変化

乾燥工程の中でオガクズから出てくる水蒸気は24時間回っている排気ファンにより外に吸い出されていく仕組みです。
排気管の中では湿気のある空気、ヒーターが入っている時は暖かい蒸気が通過していくことになります。

オガクズが塊になる仕組み

さて、塊になるオガクズに話を戻しますと、排気管に吸い込まれ、乾燥したオガクズがたまっているところに水気が入るとそのオガクズも水分を吸い込んでいき、便槽内と似た状態になります。

しかし配管内では攪拌動作がなく、通気による乾燥しか期待できないため、濡れた状態が続いています。
そのため濡れたオガクズに乾燥したオガクズが降り積もり、そのかたまりは成長していくことになります。

固まったオガクズ
成長したオガクズのかたまり

実例から検証

さて、先日ブログで実施していたオガクズ交換から約3週間。
排気ファンが止まっているようだと連絡をうけ、排気管を取り外してみたのがこの写真。
非常に面白いことが分かってきました。

排気管内で固まっているオガクズ

先ほどの説明通りに排気管内に乾燥したオガクズが降り積もっています。
そして断面が見えていますが、上側が乾いた状態、下側が湿った状態になっているのがよくわかります。
ここで先の説明と矛盾が生じていることにお気づきでしょうか。
この写真を見ると通気があるのは配管の上の部分。
先の説明からすると「湿った部分が上になるはずでは?」と思いませんか?
通気があるので上の部分から乾燥が進み、下の部分が乾燥していない状態とも取れますが、この配管は直径10センチですからオガクズは5センチほど積もっていることになり、上から下まで一気に湿った状態になるほど水気が上がってきたというのも解せない状況です。

オガクズが固まったもう一つの原因

排気配管は仮設トイレから外壁までスパイラル管にて配管されています。
この時期(2月~)は朝晩の冷え込みでかなり気温も下がる時期。
配管内は暖かい空気が通過、こんな時に起こること…そう、

配管内の結露で固まるオガクズ

結露です!!

結露のイメージ

結露といって一番分かりやすいのは氷水をコップに入れたときにコップの外側につく水滴…そう、それが結露です。暖かい空気がコップの周りだけ冷やされて水滴ができる現象ですね。
コップの暖かい、冷たい部分が逆転しているのが配管の中です。
暖かい内部の空気が朝晩の冷気にさらされ、配管内部に水滴がつく。
水滴は配管の下部に集まり、そこに溜まっていたオガクズから濡れていく。
そこに新しく便槽から乾いたオガクズが降り注ぎ、それも濡れて塊が成長する。
この現象が約3週間続いたために換気扇が詰まってしまったのだと考えられます。

対策と注意点

回転数調整コントローラー
実際に使っているコントローラー(HOZAN様製)

オガクズが塊になるメカニズムはこれで分かりました。
これからはその対応策に目を向けていきましょう。

今回のお話の現場となった男子トイレでも排気ファンの風量をコントロール(少なく)し、オガクズを吸い込まない程度に調整できるようにしていました。
この写真のコントローラーでファンの回転数を落として水蒸気だけを吸い、そもそもオガクズを吸い込まない状況を作り出しています。
しかし今回はオガクズ交換後の新品で平時よりさらに飛びやすく(軽い状態)になっていて、吸い込み量が増え、先述の写真のように降り積もる結果になりました。

※以前からダイチクでは排気管の目詰まり対策として、排気の湿度を測定し一定の範囲でファンの運転、停止を行うシステムを作り、実証実験も行うなどオガクズの目詰まり対策には心血を注いでいます

オガクズ飛散防止に水

この件の対策はズバリ!オガクズを濡らしてしまう事です。
新しいオガクズにあらかじめ水気を含ませておくことである程度使用したオガクズと同じ状態を作り出し、乾燥したオガクズの吸引を防ぐことができます。
岡山工場のバイオトイレは1日90回の処理能力。換算すると27L。
新しいオガクズになったらバケツ3杯程度の水を投入することでオガクズに湿り気を
与えて、吸い込み量の調整が可能です。

もう一つの対策は、オガクズ交換中は排気ファンを止めること。
水分が十分にオガクズに回ったのを確認してから排気ファンの運転をするのが良いと考えられます。常時人がいるところでは次の日までファンの電源を入れないようにするのもいいかもしれません。(トイレの使用はOKです。)

いかがでしたでしょうか、今回はオガクズ交換から見えた問題点の解説と対策についてまとめてみました。
バイオトイレを使う上でのヒントになれば幸いです。

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