バイオトイレを無人島へ設置!?①

黒島のバイオトイレ(完成図)

皆さんこんにちは、バイオトイレ担当のSです。

この度、離島にバイオトイレを設置、完成しましたのでご紹介したいと思います。

今回の設置場所。

バイオトイレが設置されたのは、岡山県牛窓市沖にある、黒島という無人島です。
現在岡山県青少年の島としてキャンプができる施設になっています。

(新型コロナウイルスの感染防止のため、利用停止となっていましたが、2020年11月30日より県内在住者に限って利用が再開されています。)

牛窓港より渡船を使用して10分ほどで到着するこの島はかつて人が暮らしていましたが、今は無人島です。そのため住居跡、神社などがあります。

干潮時になると隣の2島とつながる砂の道、「ヴィーナスロード」が現れ、歩いて渡ることが出来ます。AKB48の姉妹グループ、STU48(瀬戸内だそうで)のMVロケにも使用されたそうです。

そんな黒島ですが、今は無人島。電気、ガス、水道などの生活インフラは住民がいなくなってからは消滅してしまいました。住居跡には電線、電柱も残っているのですが、今は使えません。

計画のスタートと問題点。

そんな無人島でのバイオトイレ計画。お話を頂いたのは今から3年前、2017年の12月でした。当初からバイオトイレをというお話で、弊社岡山工場で使用しているバイオトイレを見ていただき、オガクズを使用したバイオトイレを採用ということになりました。

問題は電源でした。無人島で電源がない中、岡山県の担当者曰く25型のバイオトイレ(1日50回程度のタイプです)を使用したい。となると500W程度の電力を確保する必要がありました。

弊社ではくぎを製造する工場が岡山市東区にあり、その敷地内で電源設備の研究も行っています。研究しているのは、16型バイオトイレ(1日22回程度)の電源。太陽光パネル4枚を使用し、最新のリチウムイオン電池に蓄えてバイオトイレを動かす電源があります。(研究開始から3年ほど経過しますが、1度も止まることなくバイオトイレを太陽光とバッテリーだけで動かし続ける本当にスグレモノです。この電源についてはまた後日、別のブログで取り上げますのでお楽しみに!)

(株)大築岡山工場で行っている、太陽光パネルとバッテリーを使用してのバイオトイレ稼働実験。

岡山県の担当者様が見学に来られた際、この電源システムもご覧になり、ぜひともこれでと計画の中に太陽光電源を取り入れることとなりました。

3年後…ついに計画が動き出す。

時は流れて2020年。ようやく計画実施の目途がつき、瀬戸内市の施工業者の方よりご連絡が入りました。思ったより時間がかかったなと思ったのですが、あとで聞くと岡山県の事業を引き受けて継続実施してもらう団体を見つけるのに時間がかかっていたようでした。

引き受けてくださったのは「牛窓 黒島活性化協議会」さんです。

10月に牛窓にお邪魔し、協議会さん、施工業者さんと初めての打ち合わせを行いました。
そこでバイオトイレの仕組み、管理方法などを説明、実際にどのように黒島のキャンプ場でトイレを仕上げるかという話を進めました。
当初電源を使用した、太陽光電源付きのシステムでしたが、海辺の潮風、電気設備としての管理方法なども考慮し、電源を使用しないバイオトイレを採用することとなりました。

採用されたのはまさかの機種。

採用されたのはAW-55PK型のバイオトイレ。550Lのオガクズを搭載、無電源で攪拌ができるように「自転車」のペダルが搭載されたビックリマシンです。

トイレを使用した後に自転車にまたがってペダルを漕ぐ・・。
なんともシュールな使い方をします。

排泄後、ペダルを漕ぐことで撹拌し、処理する足漕ぎ式バイオトイレ

打ち合わせでは、キャンプ場として使用される黒島でトイレを作るのなら、ペダルでこぐトイレもある意味「アトラクション」になるのではないか。
利用した子供たちもいい経験となるのであれば、無電源のペダル式バイオトイレも面白いというのが採用理由でした。

バイオトイレの建物も現地で組み立て可能なログハウスのキットを提案。
素人でも2日あれば組み立て可能でしっかりしたログハウスとなります。

これでおおよその仕様は固まりました。しかしまだ大問題が・・・。

物語は運搬、施工編へと続きます。

担当:S

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